磐梯急行電鉄(沼尻鉄道)の保管車両
(昭和53年夏)
「急行」といっても急行列車が設定されていた訳ではありません。「電鉄」といっても、電化されては
いませんでした。その実態はナローゲージ(762mm)の軽便鉄道でした。やはり、この鉄道には
「沼尻鉄道」という呼び方のほうがぴったりしています。ある書籍で廃止後も車両が保管されている
と紹介されていたのを目にし、「まだ残っているかな〜?」と訪問したところ、やや荒れた状態
ながらも、3両の車両がしっかり残っていました。場所は、終点沼尻の少し手前、中ノ沢温泉の
とある敷地でした。鉄道廃線後、将来の動態保存でも計画されて(?)買い取られた車両のようです。
DC121
協三工業製のディーゼル機関車です。2両の客車とともに撮 影の難しい場所に保管されていました。
客車との連結部です。
キャブ側面には、ナンバープレートとともに、”Bandai Kyuko Dentetsu”の略称、”BKD”をデザ イン
した車紋が取付けられています。
ボンネット部です。
朝顔カプラーの連結部の様子がよく分かります。
運転室の内部です。
2両の客車は、いずれも栗原鉄道が電化・改軌された際に譲 渡されてやってきた車両です。
以上ご紹介した3両の車両は、その後美しく整備され「猪苗 代緑の村」で静態保存されています。