加悦鉄道 (昭和52年)
(*印は、昭和60年4月撮影)
加悦鉄道は、小学校高学年に戦前製気動車に興味を覚えてから、高校1年になって
初めて訪れた非電化私鉄です。昭和52年夏のことでした。国鉄宮津線の丹後山田
駅に降り立つと、加悦行きのキハ083が待っていて、乗りかえると、程なく発車しまし
た。最初の印象は、「随分スピードの遅い列車だな」という感じでした。そして、終点に
到着すると、生まれて初めて接する戦前製気動車キハ51が構内に止まっていました。
下の写真は、加悦駅に到着した時の、第一印象を、よく思い出させてくれます。
加悦駅構内一望(*)
そして、今まで乗ってきたキハ08の写真撮影です。
この当時でさえ、キハ101は現存する唯一の片ボギー気動車でした。現在では動態
保存されており、時々運転されるのは、嬉しい限りですが、なかなか出掛ける機会が
無く、未だに乗りに行っていません。
片ボギーの様子がよく判ります。
気動車勢ぞろい(*)
加悦駅構内は、既に当時から「加悦SLの広場」として開放されていましたが、入場には
記念入場券の購入が必要でした。そして、現役を既に引退した車両達が留置されていま
した。明治時代の姿をそのまま残すハ4995は、他に同類車の保存車が無く、貴重な存
在です。
もとは伊賀鉄道の、ドイツ・バンデルチーペン社製 ハブ3(*)
他にも、2軸客車が数両展示されていました。
ハブ2 (左側に気動車用予備台車が見えます)
ハ21
ハ20(*)
2軸客車の廃車体も、ありました。(*)
同上(*)
また、大正時代に梅鉢鉄工所で製作された、ダブルルーフの木造客車ハ10は、もともと二・三
等合造車ですが、現在では美しい姿に復元されて保存されています。、やはり同類の保存車が
ほとんどありません。
見学者の休憩用に使用されていた、もと東急の藤永田造船所製 サハ3104(*)
転車台(人力式)の周辺には、様々な車両が展示されていました。
蒸気機関車群
左より、2・4・1261
2(*)
1261
この他にも、国鉄のC57や除雪車などが、構内に保存展示されていました。
貨車も、木造、車掌室付きの古典的なものでした。
ワブ3
貨車の廃車体もありました。(*)
加悦鉄道には、3両のディーゼル機関車がありました。
森製作所製(通称「森ブタ」)で、現在動態復元されています。 DB201(*)
南部鉄道から移籍してきた、汽車会社製ロッド式DL DC351(*)
凸型DL DD352(*)
そして、最後に駅舎(兼本社建物)を背景にキハ51を記念撮影して、帰りの列車に乗りました。
なお、本サイトの別館 「別府鉄道の気動車」 内にある、「加悦鉄道の気動車」のページでも、
キハ51の走行写真を、ご紹介していますので、是非ご覧下さい。